HOME >> 上野下野道の記 >> prev 5日目 next
5日目     上野下野道の記 本文
   

 1876年9月2日
 石橋〜宇都宮


 この日の行程は短く,昼には城下町宇都宮に入る.
 宇都宮で巡業中の清元の和国太夫に会う.
  友に逢うて猶憂ますや秋の旅
           − 宇都宮 −


地点名 出典と登場回数 位 置 備 考 写真と撮影年
茂原村 もはらむら 上野 宇都宮市茂原 岩波版のルビは,もばらむら.自衛隊基地の町.茂原観音があったが移転した.観音像は60年に一回開帳される秘仏.
"静かに歩行(あるき)て茂原村に休む"(上野下野道の記)
茂原観音 2008
雀の宮駅 すずめのみやえき 牡丹, 上野 全1件1題 宇都宮市雀宮町 雀宮宿.本陣跡の碑と脇本陣の遺構がある.
"又往く程に早雀の宮駅に入れば、芝居興行ありとて"(上野下野道の記)
雀宮宿脇本陣 2008
雀の宮 すずめのみや 上野 宇都宮市雀の宮1 奥州に配流となった藤原実方が亡くなり,その霊が雀となって都に戻ったという来由を伝える.能の題材になりそう.
"雨晴れたれば雀の宮を拝す、 祭礼毎年九月七日ヨリ十一日迄"(上野下野道の記)
雀宮神社 2024
千代新田 ちよしんでん 上野 宇都宮市 街道には臺新田(だいしんでん)しかないが,雀の口まねを詠み込んだ狂歌からしても"ちよ"新田の読みでないとおかしい.不明.
"亦千代新田に小休み、 雀宿より廿九町 此の家にて千代の餅を売る"(上野下野道の記)
台新田交差点 2024
宇都宮 うつのみや 牡丹, 伊香保, 下新田 など (他 東京31件) 全38件21題 宇都宮市 幕軍派の宇都宮は戊辰戦争で町は焼かれる.圓朝の旅行時,県庁はまだ宇都宮でなく栃木にあった.
"是より立出でて 宇都の宮棒はな迄二十九町なり"(上野下野道の記)
二荒山神社社頭 2024
新町 しんまち 上野 宇都宮市新町付近 以下,宇都宮へのルートとともに,宇都宮の町割がくわしく書きとめられている.宇都宮市内には,旧町名説明板や新旧町名の重ね書き地図が建てられており,町歩きが楽しい.新町は南の入口にあたる.蒲生君平勅旌(ちょくせい)碑は,明治2年,明治天皇が君平の事跡をたたえ,ここに碑を建てることを命じたもの.蒲生君平は,高山彦九郎,林子平とならんで,寛政の三奇人に数えられる.碑文には,"忠節蒲生君平里"とあり,宇都宮が君平の出身地であることを示している.
"早くも宇都宮、入る口を新町と云ふ"(上野下野道の記)
蒲生君平勅旌碑 2024
歌の橋 うたのはし 上野 宇都宮市西原3,一条4 西原2と3の間にあった歌の橋は今ない.歌の湯に名をとどめていたが.それも廃業した.旧町名の歌橋町は,大黒町の南にあたる.
"歌の橋を渡りて大黒町蓬莱町材木町"(上野下野道の記)
歌橋町旧町名板 2024
大黒町 だいこくちょう 上野 宇都宮市西原,一条付近 大黒町は,現在の蓬莱大黒通りに面した西原と一条にあたる.かつては,味噌醸造所があった.大黒町の三面大黒天は,かつて神福寺にあったが,戊辰戦争の混乱で土中に埋められたりした.写真の大黒像は,いたんだ木像に代わって石像としたもの.一条3-4に祀られている.
"歌の橋を渡りて大黒町蓬莱町材木町"(上野下野道の記)
石造三面大黒天 2024
蓬莱町 ほうらいちょう 上野 宇都宮市西原,西 蓬莱大黒通りに面して,大黒町の北に連なる.蓬莱観音を祀る堂があったことに由来する.岩波版では,ここから上川原までの記述が略されている.
"歌の橋を渡りて大黒町蓬莱町材木町"(上野下野道の記)
蓬莱大黒通り 2024
材木町 ざいもくちょう 上野 宇都宮市材木町付近 蓬莱町のさらに北にあたる.1990年に見かけた材木町ハイツが,まだ健在だった.
"歌の橋を渡りて大黒町蓬莱町材木町"(上野下野道の記)
材木町バス停 2024
小伝馬町 こでんまちょう 上野 宇都宮市泉町 日光街道は,材木町を右折して,追分で北へ道を分ける.伝馬町の北,泉町の東西路にあたる.伝馬町が宿場として発展したことから,小伝馬町の名がついた.
"日光へ入る道を 小伝馬町より新田町と云ふ"(上野下野道の記)
小伝馬町旧町名板 2024
新田町 にったちょう 上野 宇都宮市清住付近 しんでんまち.釜川に沿った新田開発に由来する町名.日光街道口にあたり,番所が置かれた.蒲生君平墓は,桂林寺(清住1-3)にある.谷中の臨江寺が本墓(国史跡)だが,こちらに遺髪とともに分墓が建てられた.
"日光へ入る道を 小伝馬町より新田町と云ふ"(上野下野道の記)
蒲生君平墓 2024
裏町 うらまち 上野 宇都宮市泉町 小伝馬町の東,池上町の北にあたる.池上裏町とも呼ばれた.写真にもうつりこんでいるように,パブやスナックが多く,いまも裏町らしい.
"裏町、小川島町、伝馬町"(上野下野道の記)
池上裏町旧町名板 2024
小川島町 こがわじままち 上野 宇都宮市 不明."こがわじま"に音が似る粉河寺(廃寺)は池上町の北にあった.
"小川島町、伝馬町、池上町"(上野下野道の記)
     
伝馬町 でんまちょう 上野 宇都宮市伝馬町付近 宇都宮の宿場中心部.本陣中庭にあったイチョウの大木が残っている.
"小川島町、伝馬町、池上町"(上野下野道の記)
伝馬町本陣のイチョウ 2024
池上町 いけがみちょう 牡丹, 上野 (他 東京1件) 全2件2題 宇都宮市池上町付近 伝馬町の東.町の中心部になり,栃木県道路元標が置かれている.「怪談牡丹燈籠」の結末部,忠僕孝助は,池上町の宿屋に泊まって敵討ちのチャンスをうかがう.
"小川島町、伝馬町、池上町"(上野下野道の記)
池上町交差点 2008
御城 おしろ 上野 宇都宮市本丸町付近 城址を整備し,堀と高い土塀,2つの櫓を再建した.宇都宮の釣天井で知られる.将軍家光を釣天井仕掛けで圧死させようとした計略が顕れて,本多正純は改易されたと巷説では言う.
"大手先とて旧戸田公御城は右の横町の行き当り也"(上野下野道の記)
宇都宮城址 2008
松原町 まつばらちょう 牡丹, 上野 全1件1題 宇都宮市本町付近 杉原町(すぎはらちょう).池上町の東にあたる.二荒山神社から続く杉の木が多かったことによる.「怪談牡丹燈籠」の結末部,忠僕孝助の母が,主人の敵である宮野部源次郎とお国をかくまっている.
"向ひを松原町と云ひ、宮前を番場と云ふ"(上野下野道の記)
杉原町旧町名説明板 2024
番場 ばんば 上野 宇都宮市馬場通り 馬場町.二荒山神社の門前の繁華街.
"向ひを松原町と云ひ、宮前を番場と云ふ"(上野下野道の記)
馬場町バス停 2024
鉄砲町 てっぽうちょう 上野 宇都宮市曲師町,馬場通り 鉄炮町.杉原町の南にあたる.明治天皇東北巡幸の際,鉄炮町の豪商鈴木久右衛門方を行在所とされた.その後も,向明館に2度立ち寄られている.そんな由緒ある土地なのだが,高いビルに三方囲まれたじめじめした場所になっている.おそらく,宇都宮市民でも立ち入った人は少ないと思われる.
"鉄砲町、曲枝町、広町"(上野下野道の記)
明治天皇行在所向明館跡 2024
曲枝町 まげしまち 上野 宇都宮市曲師町付近 曲師町(まげしちょう).鉄炮町の西にあたる.江戸初期に曲物師が集まっていたことによる.このあたり街路が鍵の手になっている.
"曲枝町、広町、造酒町"(上野下野道の記)
曲師町琴平神社 2008
広町 ひろまち 上野 宇都宮市二荒町,馬場通り 日野町(ひのまち).曲師町の東にあたる.
"広町、造酒町等あり"(上野下野道の記)
日野町通り 2008
造酒町 みきまち 上野 宇都宮市 "みきちょう"とある.不明.
"広町、造酒町等あり"(上野下野道の記)
     
大工町 だいくまち 上野 宇都宮市大通り 日野町から肴町を経て東側にあたる.宇都宮城築城の際に大工が集められたことによる.大工町の名は失われ,大通りとなっているが,大工町バス停が残っている.
"貸座敷は 上等、伝馬町 広町 池上町 中等也"(上野下野道の記)
大工町バス停 2024
上川原 かみがわら 上野 宇都宮市大通り,三番町付近 田川近くの南北路.もとは田川の河原地であったことから名づけられたといわれる.現在の上河原通りにあたる.上河原橋(幸橋)が田川に架けられるまでは,徒歩や渡船で渡っていた.
"酒店は 津の国や酒造 上川原 乾物店"(上野下野道の記)
上河原通り 2024
宮明神 みやみょうじん 牡丹, 上野 全1件1題 宇都宮市馬場通り1-1-1 二荒山(ふたあらやま)神社.下野国一之宮.宇都宮の地名の由来になる神社.祭神は,土地の神様である豊城入彦命と大物主命(大黒),事代主命(恵比須)の三柱.写真ではわからないが,社殿に参拝するには石段を上って行くことになる.
"宮明神に参詣して石坂を下る"(上野下野道の記)
二荒山神社 2008
 −経路外−
多功宿 たこうじゅく 上野 河内郡上三河町多功 岩波版のルビは,たこうしゆく.関宿へ至る道.多功宗朝の多功城があった.鎌倉期に築かれた多功城は,戦国末期に廃城となった.
"別道に棒杭あり、栃木県第二大区一小区下野国河内郡多功宿とあり"(上野下野道の記)
下野國宿多功城趾碑 2024
関宿 せきじゅく 伊香保, 孝子, 上野 (他 東京1件) 全3件3題 千葉県野田市関宿町 岩波版のルビは,せきしゆく.言うまでもなく,関宿(せきやど)のこと.関宿城のあたりは,どんづまりの寂しいところだったが,城を模した資料館などが建った.城跡には碑のみ.
"多功宿とあり、これは関宿に往く道なり"(上野下野道の記)
千葉県関宿城趾碑 2008

掲載 040221/最終更新 260101

   表の項目の説明

HOME >> 上野下野道の記 >> prev 5日目 next