温故知新 | ||
−またあうはる− 温故知新は,岩波版円朝全集の別巻に初掲載.古川魁蕾子寄稿,三遊亭圓朝演舌とあるが,口演速記ではない.明治15(1882)年,『諸芸新聞』に10回にわたって連載されたが未完.まだ子どものお録が田舎に出され,吉原に売られるが,演題からはハッピーエンドを予感させる. |
大あらすじ | |
大事な子どもを養女に預けたら,吉原に売られてしまった.親子はふたたび会えるのか. |
はなしの足あと | |
石川の屋敷は本郷の加賀家.お録を養女に出したのは平方村(流山市)の治助の家,一時松戸にいたお牧は,石川団三と深川不動で出会う. |
はなしの人びと |
石川新右衛門 | いしかわしんえもん | お牧の夫.娘と別れて死亡 |
坂田力蔵 | さかたりきぞう | 足軽.お嘉と示し合わせてお録を我が物とする.後にお録を吉原に売る |
治助 | じすけ | 平方村に住むお録の養父 |
団三 | だんぞう | お録の弟.母のお牧とお録の行方を探す |
嘉 | よし | 下女.お録の乳母になってお録を引き取る.後にお牧と再会 |
牧 | まき | お録の母.娘を探しに東京に出る |
録 | ろく | お牧の娘.養女に出され,吉原に売られる |
掲載 180901