梅若忌の見染め |
宝暦2(1752)年1月1日,真与太郎誕生/3月15日,浪人の磯貝浪江,梅若詣の途中,小梅で地紙折りの竹六に会う.おきせを見かける−磯貝,竹六に絵師菱川重信の弟子入りの世話を頼む−17日,弟子入り/5月5日,万屋新兵衛ら,南蔵院の天井に龍の絵を注文−7日,正介同道で南蔵院へ赴く
|
梅若塚旧地 |
おきせ口説き |
柳島の留守宅へ竹六と浪江が遊びに来る.酒飲んで竹六は帰る.浪江は空癪を起こして残り,おきせを口説く.断られると真与太郎に刃を向け情交/これが度重なり2人は馴染みになる
|
柳島妙見 |
早稲田の料理屋 |
6月6日,浪江,南蔵院を訪問−正介を馬場下の料理屋に誘い,酒を飲ませ,叔父甥の約束をする−すると突然,重信を殺したいと相談.正介は断るが,殺すと脅され,やむなく手伝う約束
|
早稲田馬場下 |
落合の蛍狩り |
正介,重信を落合の蛍狩りに連れ出す−薮に隠れていた浪江が重信を斬る.正介もやむなく木刀で撲る−南蔵院に重信が襲われたと報告に戻ると,なぜか重信は寺にいるという−龍を描き上げると重信の姿がかき消える/竹六,きせの再婚をすすめる−きせ,浪江夫婦に
|
落合 |
十二社の滝の亡霊 |
1753年7月きせ妊娠−9月乳が上がる−20日,浪江,再び正介を脅し,真与太郎を殺せを命じる−やむなく真与太郎を新宿十二社の滝に投げ込むと,滝に重信の亡霊が現れ,真与太郎の養育と仇討を命じる−正介,新宿で泊まり合わせた万屋の女房にもらい乳−板橋赤塚村の姪を頼る.松月院の門番となり,ひそかに真与太郎を養育
|
十二社ナイアガラの滝 |
赤塚村乳房榎 |
1754年,万屋の女房,乳が出ず,夢のお告げに従い,赤塚村白山権現を訪ねる−乳房榎の霊験の噂が広まる/1756年6月,竹六松月院へ,正介と再会.おきせの子,死ぬ.きせの乳に腫物ができる−治療のため榎の乳をもらい帰宅−榎の乳をつけると一時回復するが,夢に重信の亡霊が現れ,なおいっそうの苦しみ−乳にたまった膿を抜くために浪江が小刀で突くが,誤って深く刺す.傷口より鳥が飛び出し,きせ死亡.浪江狂乱−竹六,見舞いに訪れる.そこで浪江,正介の居所を聞き出す−7月12日,正介,真与太郎に真実を告げる−浪江,赤塚に現れる−真与太郎に重信の亡霊が差し添え,錆び刀で浪江を討つ |
四代目乳房榎 |