倉岡元仲の奸計 |
文政7(1824)年11月,小僧の安次郎,医者のせがれ倉岡元仲に60両を奪われる−芝日蔭町の古着商江島屋がこれを助け,60両を弁済して小僧を引き取る/元仲,年の市のもとに厄介−元仲と林蔵,安兵衛を殺し,宇田国宗の脇差を奪う相談−安兵衛を殺したが,国宗は陰火に乗って飛びさる/元仲,おすがとの密通を兄の半左衛門に見つかる−元仲ら三河島で半左衛門を謀殺−夫を亡くした雪,妹のすがと元仲を夫婦にして,深川に医家を開く |
日陰橋ガード |
老婆の呪い |
1828年,お里,神崎大貫村の名主の息子との結婚が決まり,江島屋で婚礼衣装を調達−婚礼の席で雨に濡れた衣装が簡単に破れる.糊付けのいかものだった−お里,利根川に身を投げ自害/剣術をならっていた安次郎,治平と名を改める−江島屋の番頭金兵衛,旅先で道に迷い,藤ヶ谷新田でお里の母の家に泊まりあわせる.その晩,婚礼衣装を火にくべる呪いをのぞき見る.呪いの相手は江島屋 |
藤ヶ谷十三塚 |
怪異は続く |
1829年,隅田川で治平と許婚者の菊が出会う−元仲,双方からうまいこと支度金を取り,雪を出羽に追い払い,菊を嫁にやる−お里の一周忌に江島屋の蔵に幽霊が現れる.江島屋,眼が痛み出す−お仲にだまされて菊を離縁.菊は元仲に松葉屋へ売られて,小松と改名−お仲にだまされ,治平と幼いおみちを追い出す−治平,脇差しだけを持って紙くず屋になる/1833年,江島屋自火.1834年,見舞金を作るため,子どものおみちを松葉屋へ身売り.おみち,母親のお菊と再会/元仲,すがを毒殺−出羽から戻った雪,治平に江島屋の悪事の実態を聞く−元仲,雪を殺害.藤蔵を毒殺−死骸の始末を指示した手紙を林蔵が捨て,これを治平が拾う.悪事露見/10月,さよの霊に驚いた治右衛門は,糊付けの衣の裾が切れて水死−お仲,尼になる |
吉原松葉屋 |
鏡ヶ池の仇討 |
1834年冬,治平,小松に仇討の相談にいくが,愛想づかしをされる−元仲らが鏡ヶ池へ死骸を捨てに来たところを,脇差を持った治平,廓を抜け出した男装の小松,甚吉の3人で討つ |
鏡ヶ池采女塚 |