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大仏餅   
−だいぶつもち−

 三題噺.題は大仏餅・袴着の祝い・新米の盲乞食.地味だが味わい深い作品.文楽(8)が口演途中で,神谷幸右衛門の名が出てこず絶句,引退することになった噺.その文楽,マクラに小噺「大仏の目」を仕込まない主義だった.それこそ衒学的な「大仏餅」にふさわしい.

 大あらすじ
 盲人となり乞食に零落した商人,同業に茶を点ててもらうが,菓子の大仏餅をのどに詰まらせる.餅が通ると目が開き,鼻がふがふが.
今の大仏餅

 はなしの足あと
 山下の商家の店先で噺が進み,場面転換は一度もない.

 はなしの人びと
神谷幸右衛門 かみやこうえもん (1816頃-) 元片門前の御用達.零落し盲人となる.
神谷幸之助 かみやこうのすけ (1865-) 幸右衛門の子.
河合金兵衛 かわいきんべえ   河内屋金兵衛.山下の商家.
川上宗治 かわかみそうじ   茶人.登場しない.
徳次郎 とくじろう (1866-) 河合金兵衛の子.袴着の祝い.
美那 みな   河合金兵衛の妻.

掲載 090101

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