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東海道線 その2   
「ほな、続きをやって」
「続きて、紙芝居みたいに言いなはんな。尾頭橋・金山・熱田・笠寺……(ずっと略)……焼津・用宗・安倍川・静岡。あのう、後ろに並んでるお客さん、この窓口は立て込んでるんで隣の窓口へ行ってもらえますか」
 (桂梅團治 「切符」)
  『鉄道落語』,交通新聞社 (2013)
 
地点名 この1題・登場回数 位 置 備 考 写真と撮影年月  
尾頭橋   名古屋市中川区尾頭橋4 その2は名古屋から静岡まで.岐阜−豊橋間の東海道本線沿線は落語地名の空白域.大きな町以外,落語には出てこない.そのため,乗下車した駅もほとんどなかった.
尾頭橋(おとうばし,192.8km).1995年開業.中日ドラゴンズの本拠地,ナゴヤ球場最寄りには,貨物線上に臨時駅のナゴヤ球場正門前駅が設けられていた.ナゴヤドームに移る際に廃止,近くにできたのが尾頭橋駅.球場はすでになく,馬券売り場のための駅.ウインズ名古屋前を名乗っている.尾頭橋自体は,駅の南西堀川に架かっている.
ウインズ名古屋前 1308
金山   名古屋市中区金山1 金山(かなやま,193.7km).1962年開業.JR東海道線・中央本線,名鉄,市営地下鉄との乗換駅.事故,災害などで路線が運休となった際に,振替乗車票を出して他社の路線へ乗客を誘導する.もちろん無料だし,改札も開放される.ただし,ICカードで乗車した場合(金山駅はJR東海),乗車時には目的地までの運送契約が結ばれていないため,振替輸送による救済はされない.事故のせいで,名鉄の振替乗車票を手にすることができたが,計画が完全にパーになってしまった. 名鉄振替乗車票 1308
熱田   名古屋市熱田区森後町2 熱田(あつた,195.6km).1886年開業.東海道宮宿.熱田から先,名鉄が東海道に沿って豊橋まで敷設されている.2012年に廃止された御田踏切は東海道線唯一の第一種乙踏切だった.通過する電車が多すぎて自動化できず,警手が遮断機を操作していた. 熱田神宮 0805
笠寺   名古屋市南区立脇町2 笠寺(かさでら,199.6km).1943年開業.名所案内標には笠寺観音が書いてあるが,名鉄の本笠寺駅の方が近い.笠寺は貨物輸送の名古屋臨海鉄道の始点.東築線名電築港駅のところでは名鉄築港線と直角に平面交差する.鉄道では伊予鉄道の大手町駅そばしか思いつかないめずらしい例. 名古屋臨海鉄道と名鉄の平面交差 1006
大高   名古屋市緑区大高町字鶴田 大高(おおだか,202.8km).1886年開業.名所案内標に桶狭間古戦場がある.永禄3(1560)年,大軍の今川義元を織田信長が桶狭間の戦いで破る.確かに広い範囲が古戦場.ホームから北に大高城址の森が見える. 大高城址を望む 1602
南大高   名古屋市緑区大高町池之内 南大高(みなみおおだか,204.6km).2009年開業.名古屋圏の貨物輸送のため,いくつかの路線計画があった.例えば,城北線や愛知環状鉄道は旅客輸送に利用されているが,貨物輸送としては中途半端に終わっている.東海道線に沿う南方貨物線も,頓挫してしまい,高規格の路盤がむなしく残っている. 南方貨物線路盤 1308
共和   大府市共栄町9 共和(きょうわ,206.9km).1933年開業.停車場標に示された停車場中心を基準に運賃が定められる.たいていは駅本屋のあたりに設定される.停車場(ていしゃじょう)は,駅や信号所,操車場を総括した呼び名.古い落語速記では,停車場(ていしゃば,すてんしょ)の用例が多い. 共和駅停車場中心 1308
大府   大府市中央町3 大府(おおぶ,209.9km).1887年開業.武豊線の分岐駅.武豊線は2015年にようやく電化された.起点は武豊駅だが,0キロポストは大府駅にある.駅案内では武豊方面が下り,時刻表に書かれた列車番号は武豊方面が偶数になっており,実際は上りであることがわかる.なにやら複雑. 武豊線0キロポスト 1602
逢妻   刈谷市熊野町2 逢妻(あいづま,212.9km).1988年開業.南口に地名『逢妻』由来駅名由来プレートが埋め込まれており,北口には市が建てた逢妻駅の説明板がある.在原業平を追いかけたかきつばた姫が川をへだてて会ったということが地名の由来という. 『逢妻』の由来プレート 1308
刈谷   刈谷市桜町1 刈谷(かりや,214.8km).1888年開業.名鉄刈谷線との乗り換え駅.乗降客が多い.「春の海」の曲で知られる箏曲家宮城道雄は,1956年刈谷駅近くを走行中の急行銀河から転落死した.三重塔の形をした供養塔には「春の海」の譜面が彫られている.盲人参拝者のためにと,塔の形や点字の説明が刻まれた副碑が脇にある.場所は刈谷駅の東600mほどの小高いところ. 楽聖宮城道雄先生供養塔 1308
野田新町   刈谷市野田新町1 野田新町(のだしんまち,216.7km).2007年開業.2面2線の単純なつくり.橋上駅舎の改札口もフォーマット化されている. 野田新町駅改札口 1602
東刈谷   刈谷市東刈谷1 東刈谷(ひがしかりや,218.3km).1966年開業.野田新町と同様,2面2線のホームをもつが,野田新町よりも古いつくり. 東刈谷駅接近標 1602
三河安城   安城市三河安城町1 三河安城(みかわあんじょう,220.1km).1988年,新幹線と同時に開業.新幹線は停まるが,快速列車は三河安城駅を通過する.両駅の改札口は数百メートルも離れているため,写真のような下車前途無効の乗車券でも外に出られる.そのため,特別下車印が常備されている.もともと,三河駅として計画されたので,隣駅の安城と区別するために旧国名を冠したのではなさそう. 三河安城駅特別下車印 1306
安城   安城市御幸本町1 安城(あんじょう,222.7km).1891年開業.安城は社会の教科書的に言うと、酪農が盛んで日本のデンマークと称される.名所案内標の筆頭にはデンパーク.誰もがデンマークのもじりと思うが,どっこいそれだけでなく,田園や伝統のデンだそうで.実際にはロゴはデンマーク語だし,園内にはデンマーク風車があるし,やっぱりデンマーク. 安城駅デンパーク案内 1306
西岡崎   岡崎市昭和町字北浦 西岡崎(にしおかざき,226.3km).1988年開業.岡崎は石材加工業が盛んらしく,駅南北のロータリーに駅名を記した巨石がすえられていた. 西岡崎駅南口 1306
岡崎 兵庫船(三一上方2:09) など 8件5題 (東京4件, 上方4件) 岡崎市羽根町東荒子 岡崎(おかざき,230.5km).1888年開業.愛知環状鉄道(旧国鉄岡多線)の乗り換え駅.0番ホームを使用.西口に1/5スケールの精巧なSL模型が高い台座の上に置かれている.ホームからもよく見える.
"五万石でも、岡崎さんは、お城下まで船が着くという唄がおます"(兵庫船)
岡崎駅前ネルソン6200形系SL模型 1308
相見   額田郡幸田町大字菱池 相見(あいみ,234.8km).2012年開業.東海道線のもっとも新しい駅.橋上駅舎で待避線がある.東口には山並みを模したモニュメントがある.西口にもタクシープールやバス乗り場が設けられているが,まだ閑散としている. 相見駅駅舎 1602
幸田   額田郡幸田町大字芦谷 幸田(こうだ,237.9km).1908年開業.駅名と駅前交差点は"こうだ"だが,バス停と自治体名は"こうた"とややこしい.旭川駅を"あさひがわ"と唱えていたようなもの.名所案内標は備えられていないが,構内に不動瀧 従是東弐拾町と記された碑があった.現在はキャンプ場をかねているらしい. こうた駅前バス停 1306
三ヶ根   額田郡幸田町大字深溝 三ヶ根(さんがね,240.9km).1967年開業.北口に三ヶ根駅建設記念碑.1.1億の建設資金のうち,地元深溝地区が3千万円拠出という涙ぐましい記述がある. 三ヶ根駅建設記念碑 1308
三河塩津   蒲郡市竹谷町油井40 三河塩津(みかわしおつ,243.5km).1988年開業.名鉄にれっきとした蒲郡競艇場前駅があるのに,ぴったりくっつけてギリギリの敷地に駅を作った.名鉄蒲郡線の口の端についた飯粒をかき落とすような因業な仕打ちに思える. 蒲郡競艇場前看板 1308
蒲郡 反対車(太田藤志楼2:08) 1件1題 (東京1件) 蒲郡市元町1 蒲郡(がまごおり,245.8km).1888年開業.名鉄蒲郡線の乗り換え駅.蒲郡線は名鉄の中でも,設備投資が遅れており,自動改札すらない継子扱い.終着駅にある車止めは,果てまで来たという印象を与える.蒲郡のようにスパリと終わる駅もあれば,増毛駅のように広場の中に囲いもなく置かれているものもある.わざわざ増毛を持ち出したのは,それだけ強い印象が残っているから.
"中嶋と勝負してね、蒲郡で抜きまして"(反対車)
名鉄蒲郡線車止め 1308
三河三谷   蒲郡市三谷町上野13 三河三谷(みかわみや,248.1km).1929年開業.改札口で三谷温泉を案内して,観光気分を盛り上げている.温泉は駅から1.5kmほどの海を望むロケーション.このあたり,旧国名や県名を冠する駅が多い.三河三谷は,山口線の三谷(みたに)駅と区別するためだろうが,読み自体が違っている.播但線の長谷(はせ)と三江線の長谷(ながたに)のように,同じ会社内の駅なのに,全く意に介さない例もある. 歓迎三谷温泉 1308
三河大塚   蒲郡市大塚町端成22 三河大塚(みかわおおつか,251.2km).1953年開業.車両の形をした開駅三十周年記念碑が駅前にある.三河大塚は,もちろん山手線の大塚駅と区別するため.国鉄時代は,駅名標の旧国名は小書きする規則だったはず.今でもJR四国では,この約束にしたがった駅名標が多いようだ. 三河大塚駅名標 1308
愛知御津   豊川市御津町西方松本 愛知御津(あいちみと,254.3km).1888年御油駅として開業.東海道御油宿は名鉄御油駅が最寄り.名所案内標にも御油宿は載っていない.愛知御津は,水戸駅や弥刀(みと)駅が同じ読み.普通は旧国名をつけるのに,県名を付すのはめずらしい.つける必要がないのに県名がついている駅を探したら,旧岩泉線の岩手和井内駅と新幹線の岐阜羽島駅が見つかった.駅からは御津山が近い. 御津山 1602
西小坂井   豊川市伊奈町前山20 西小坂井(にしこざかい,258.0km).1948年開業.伊奈城跡の葵ヶ池は,徳川将軍三つ葉葵の御紋の発祥地とされる.駅の委託営業が終わると券売機にまでシャッターがおろされてしまう.ここを訪れたハイカーらしい人に,どうすればよいのか尋ねられた.車内で精算すればと言ったのだが,乗車駅証明書発行機すら備えられていない.自動改札があるだけに,突破をためらう方も出てしまうだろう. 西小坂井駅改札口 1306
豊橋 義太夫がたり(講明治大正7:38) など 10件7題 (東京10件) 豊橋市花田町西宿 豊橋(とよはし,262.8km).1888年開業.東海道吉田宿の最寄り.JR新幹線・飯田線と豊橋鉄道,名鉄との乗り換え.飯田線と名鉄はホームと線路を共用しており,中間改札すらない.東海道線から路面電車に乗れるのは,豊橋だけ.東田本線には,ピザ屋の車庫のような留置線や日本一急なカーブなどがある.
"豊橋へ行って豊川様をお詣りして"(義太夫がたり)
豊橋鉄道東田本線 1006
二川   豊橋市大岩町南元屋敷 二川(ふたがわ,269.7km).1896年開業.東海道二川宿は駅から1kmほど東.東海道の本陣遺構が残っているのは,ここ二川宿と草津宿のみ.巨大な本陣建物に資料館を併設しており,車窓からもなまこ壁が見える. 二川宿本陣 1308
新所原   静岡県湖西市新所原3 新所原(しんじょはら,274.0km).1936年開業.天竜浜名湖鉄道(旧国鉄二俣線)の乗換駅.奥浜名湖は天竜浜名湖鉄道の駅.写真のような連絡きっぷを扱っている.新所原に限らず,連絡運輸を行っているJRの接続駅では,乗車券の距離とは無関係に途中下車できる.押印する場合は,特別下車印ではなく,途中下車印.その逆に,両社通算の営業キロが100kmを超えると,JRに限らず,民鉄でも途中下車できることが多い.とはいえ,運送約款を確認できないので,途中下車を前提にした旅程はリスキー. 天竜浜名湖鉄道連絡乗車券 1308
鷲津   湖西市鷲津1295 鷲津(わしづ,279.8km).1888年開業.新所原−鷲津間で東京までの中間点(278.2km)を通過.下り方向2つめの踏切のところに277kmポスト(東京から277km)がある.一般的に下り線の左側に1kmごとに写真のようなキロポスト(距離標),さらに500mごとに1/2と書かれた距離標,100mごとに小さな距離標が置かれている. 277kmキロポスト 1308
新居町   湖西市新居町新居 新居町(あらいまち,283.5km).1915年開業.新居の関所を訪れるときに乗降した.名物は勇壮な手筒花火.北側すぐに浜名湖.競艇場客のための臨時改札口がある.現役かどうかわからないが,何連ものラッチ群は圧巻.コンコースにはレース状況のモニタまで備えられている. 新居町駅臨時改札口 1308
弁天島 転宅(騒人名作03:12) など 3件2題 (東京3件) 浜松市西区舞阪町弁天島 弁天島(べんてんじま,286.6km).1906年開業.駅待合室に開業時の写真と説明が掲示してあった.海水浴客のための仮駅としてスタート.明応の大地震でできた島で,明治中期に簡素な橋で舞阪,新居間がつながったとある.天然島にある駅はここと賢島,ゆいレールぐらい.とんでもなく幅の広いホームに,海水浴客向けの臨時改札がある.駅前のマンションがリゾート地みたい.
"弁天島へ寄ろう。よかろう"(転宅)
弁天島駅開業時の写真 9602
舞阪   浜松市西区馬郡町字今切 舞阪(まいさか,288.9km).1888年馬郡駅として開業,3ヶ月で舞坂と改称.東海道舞坂宿はやや西.舞坂宿から新居関までは今切の渡船で浜名湖をわたった.本雁木は遺構がないが,北雁木(がんき)は,石積みやスロープの石畳が残っている.宿の東外れから高塚駅にかけて松並木が広がる. 舞坂渡船場北雁木 1308
高塚   浜松市南区高塚町 高塚(たかつか,294.0km).1929年開業.古い駅舎や待合室などを探すと,写真のような建物資産標 "鉄"が見つかることがある.高塚駅の駅舎は,ファサードのステンドグラス,待合室天井の凝ったライトが目立つ.建物資産標に大正2年とある.開業の昭和4年よりも古い.信号所時代の建物なのか,移設されたものなのか. 高塚駅舎建物資産標 1308
浜松駅 若き日の手紙(新風金語楼3:47) など 2件1題 (東京2件) 浜松市中区砂山町6 浜松(はままつ,299.3km).1888年開業.家康出世の浜松城.駅前に家康を模したゆるキャラ像が立っていて,袴の柄がピアノの鍵盤で,マゲがウナギ.名物のうなぎ飯は安政年間創業の自笑亭が調製.薄焼き卵の上に鰻,つけ合わせは奈良漬け,わさび漬けと胆の佃煮.値段は高いが一度はチャレンジしたい.浜松駅から浜松工場へ引き込み線が通じていて,踏切を新幹線が通る風景がテレビにも取りあげられている.
"浜松駅でお弁当を買おうとしたが、夜中のことで売っていなかった"(若き日の手紙)
濱松うなぎ飯 1306
天竜川(駅)   浜松市東区天龍川町 天竜川(てんりゅうがわ,303.7km).1898年開業.駅から天竜川はずいぶんと離れている. 天竜川橋梁 1304
豊田町   磐田市立野 豊田町(とよだちょう,307.6km).1991年開業.名所案内にある熊野(ゆや)の長藤は,熊野御前とその母の墓とともに天竜川そばの行興寺にある.熊野松風に米の飯といわれるほどの人気曲. 熊野御前の墓 0307
磐田 絵手紙(偕成少年11:12) 1件1題 (東京1件) 磐田市中泉 磐田(いわた,310.5km).1942年中泉駅として開業.鉄道院銘の入った跨線橋の柱が保存されている.東海道見附宿は2kmほど離れている.名所案内標にある旧見付学校は,明治8年に建てられた現存する日本最古の木造小学校校舎.
"人力車がまっていますから、磐田まで走って、そこで三日目の夜を泊まります"(絵手紙)
旧跨線橋の柱 0307
袋井 ゆめ(講明治大正6:10) など 2件2題 (東京2件) 袋井市高尾字三門 袋井(ふくろい,318.3km).1889年開業.東海道袋井宿.可睡斎,法多山,油山寺の遠州三山が名所.可睡斎という変わった寺名は,幼い家康を慈しんだ仙麟和尚が浜松城主家康の前で居眠りする姿を見て,和尚我を見ること愛児の如し,和尚眠るべしと宣わったことによる.落語では,講談「味方原合戦」の入れ事で袋井畷や一言坂の観音が出てくる.
"砂烟を上げて駈け来たるは、内藤新左衛門、今袋井畷の偵察"(ゆめ)
袋井畷松並木 0307
愛野   袋井市愛野 愛野(あいの,321.8km).2001年開業.新設の橋上駅.サッカーワールドカップが開かれたエコパスタジアムの最寄り.圓朝の「日蓮大士道徳話」で日蓮父母の墓を訪れるときに乗降した. 妙日寺日蓮上人父母五輪塔 1209
掛川 雁風呂(講明治大正2:22) など 8件5題 (東京8件) 掛川市南1 掛川(かけがわ,327.1km).1889年開業.東海道線・新幹線・天竜浜名湖鉄道の交点.水戸黄門が出てくる「雁風呂」の舞台探訪などで乗降した.新幹線停車駅にもかかわらず駅舎が木造.現在行われている耐震工事後も,木造駅舎を残すという.
"東海道を行きまして遠州掛川の駅で御中食でございました"(雁風呂)
掛川城 1003
菊川   菊川市堀之内 菊川(きくがわ,334.2km).1889年堀ノ内駅として開業.掛川−金谷間は,東海道日坂宿と小夜の中山を避けるように南へ迂回している.2駅としてはもっとも距離が離れていて,間に菊川しか駅がない.案内されている名所は,5〜17kmと全部遠いところばかり.駅前に深蒸し茶発祥の地碑がある.牧之原の茶畑を指すのだろう. 深蒸し茶発祥の地碑 1304
金谷 御神酒徳利(旺文鑑賞2:05) 1件1題 (東京1件) 島田市金谷新町 金谷(かなや,343.5km).1890年開業.東海道金谷宿.石畳道が整備されている.日常のようにSLが走り,90‰の勾配をアプト式で登る大井川鐵道の乗換駅.
"願いも掛川、金谷の宿"(御神酒徳利)
大井川鐵道アプト式ラックレール 1303
島田 梅の春(講明治大正6:54) など 6件5題 (東京5件, 上方1件) 島田市字横井道上 島田(しまだ,348.6km).1889年開業.大井川の渡し場を見にいった時に乗降した.曾我十郎の愛人,虎御前が始めたという島田髷はここに由来する.鵜田寺前に虎御前の墓と碑がある.
"それから先生島田の宿に着くと、座敷に、立派な衝立がございます(中略)雀どの御宿は何処か知らねどもチョッチョとござれさゝの対手に"(梅の春)
島田髪の塚 0801
六合   島田市道悦1 六合(ろくごう,351.5km).1987年開業.群馬県に六合村(くにむら)があるため,かえって読みにくい.北口に狭軌最高速度記念碑.1960年に高速架線試験車クモヤ93000が,六合駅付近で175km/hを達成したことを記念とある. 狭軌最高速度記念碑 1304
藤枝   藤枝市駅前1 藤枝(ふじえだ,356.1km).1889年開業.藤枝寄りに名所案内.レンガ造りのランプ小屋(危険品庫)がホームに保存されている.東海道線では,ここと原駅,(東海道旧線だった)稲荷駅の3駅のみ.東海道は藤枝から宇津ノ谷峠を越えて静岡に入る.途中の鞠子宿は落語「とろろん」の舞台. 藤枝駅油貯蔵庫 1304
西焼津   焼津市大字小屋敷字松原 西焼津(にしやいづ,359.4km).1987年開業の橋上駅.新設駅らしく,1台のエレベータが,改札内−ホームと出入口−改札外を共用する機能的な作り.電車を降りた客がエレベータ内でずっと待っていれば,外からの呼び出しに乗じて無賃で出られるのではと心配になる.試しにしばらく降りずにカゴ内で待っていたが,扉が閉まらない.一度カゴ内が空にならないと次の運転に入らない仕様らしい. 西焼津駅タイル壁画 1304
焼津 南極探検(三一談志3:06) 1件1題 (東京1件) 焼津市栄町1 焼津(やいづ,362.7km).1889年開業.東京方に名所案内.焼津漁港といえば,マグロの水あげ日本一をうたっている.駅前の足湯の中に,カジキマグロの像がでんと据えられている.
"三崎、焼津に御前崎……"(南極探検)
カジキマグロ像 1304
用宗   静岡市駿河区用宗城山町4 用宗(もちむね,369.8km).1909年開業.このあたり,名物の生シラスを扱う店が多い.写真を見ると,ホームがかさ上げされていることがよくわかる.改札口近くに名所案内標がある.名所にあげられた大崩海岸は,まさに大崩の名前のとおり大崩壊事故があった.まるで,崖から海上に逃げ出したような道路が作られている.海側に掘られた明治のトンネルが崩壊したまま放置されているすさまじい廃線跡が残っているという. 名所案内標とかさ上げホーム 1304
安倍川(駅)   静岡市駿河区鎌田 安倍川(あべかわ,371.9km).1985年開業.新設の橋上駅.ここらで名物安倍川餅でひといき.パックされたものは新幹線の車内でも買える.そちらも,きな粉と餡の2色. 安倍川餅 1303
静岡駅 恋路の闇(扇拍子, 私刊 (1897)) 静岡市葵区黒金町 静岡(しずおか,376.2km).1889年開業.東海道府中宿.明治になって県都静岡となる.東海軒は明治22年創業の弁当屋.落語「お茶くみ」でウソ泣きで客をだます女郎の出身地が静岡.
"与作はおようの頸ッたまへ齧り付いて、停車場(すてんしょ)へ参りました"(恋路の闇)
東海軒 0903

掲載 130809 / 最終更新 160301

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