2つの殺人 |
士族の春見丈助,明治に入り宿屋を開くが失敗−井生守,丈助へ百円の借金を催促−清水助右衛門宿泊し,虎の子の財産3千円を丈助へ預け,預かり証とひき替え.西洋床屋の文吉に会うと,丈助は信用できない奴だと聞く.さっそく金を取り返そうとする−既に百円を返済に使い込んでおり,丈助,清水を殺害.井生守,証書を懐にいれる−死体処理を井生守に任せる−佐野で死体を捨てようと,藤岡で船を降り,人力車に乗ったが,車夫の嘉十が死体の腐臭に気づく.嘉十も殺害.死体を焼却 |
藤岡の街道 |
犯人の手がかり |
7年後,丈助,事業に成功.一方清水助右衛門の息子の重二郎は零落して車夫に−重二郎,丈助に借金を申し込むが断られる−井生守,証書をネタに丈助に千円無心/重二郎宅へ掛取.因業婆のお虎が立て替えし,重二郎の姉のおまきに旦那を取って借金を返すよう勧めるが断られる.借金のかたに形見の金の観音像を取りあげる−屋根屋の清次郎,10円でおまきを買おうとする.おまき納得したが,いざとなると拒む−清次郎,観音像を見ておまきが助右衛門の娘だと知る−高橋のたもとで丈助と井生守が密談しているところを,清次郎が立ち聞きし,仇の居所を知る/おいさ,重二郎に恋心を打ち明ける |
井上安治 霊岸島高橋 |
第3の殺人 |
丈助,井生守から3千円の預かり証を取り返そうとするが失敗.井生守を殺し,家に放火−天井に隠していた預かり証が火事で落ち,これを清次郎が拾う−重二郎と清次郎,丈助に証書を突きつけ,利息込み4470円を取り返し,更に清水助右衛門殺しを追求−丈助割腹.身代を重二郎に譲り,いさと結婚させる−清次郎はおまきと結婚 |
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