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鰍沢二席目   
−かじかざわにせきめ−

 河竹黙阿弥作の三題噺.題は,花火・後家・峠茶屋.三遊亭圓右(1)口演.七五調のセリフは芝居がかり.芝居噺で演じるしかないほどストーリーが破綻している.

 大あらすじ
 宗次をだまして殺し,金を奪うお花と伝三郎.殺した宗次が幽霊となり,鰍沢で殺し損ねた旅人が現れる.
 三題噺なのか
 新潟の荒物屋の息子宗次,吉原のお花に入れあげ,2人で善光寺へ駆け落ち−途中,明神峠でお花は癪を起こす−近くの"峠の茶屋"で休むと,お花は路銀を駕籠に忘れたという−宗次がとって返すところを伝三郎撃ち殺す.お花ことおくまとぐるの悪巧み−金に気の残る幽霊が現れてすぐ消える−鰍沢で殺し損ねた旅人現れ,暗闇の立ち回り.これで話は終わる−落ちがないのが湿った"花火".不釣り合いが"後家"だとか
明神峠なのか
 はなしの足あと
 新潟から善光寺へ向かう道筋が出てくるが,話は越後と信濃の国境,明神峠で進む.関川−野尻の間とあるので,現在の野尻坂あたりと思われる.

 はなしの人びと
くま くま 元熊造丸屋の月の戸花魁.花として宗次を欺く.
宗次 そうじ 新潟の荒物屋,加賀屋の子.伝三郎に射殺される.
伝三郎 でんざぶろう 「鰍沢」では伝次郎.
旅人   「鰍沢」の旅人が再登場.

掲載 090101/最終更新 100805

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