縁切榎 | ||
−えんきりえのき− 落とし噺.2人の恋人宅を往復する滑稽は権助提灯と同工.よく考えると,突然の変心のサゲは無理がある.板橋の縁切榎は和宮が降嫁の際に避けたといわれる. |
大あらすじ | |
野呂井照雄,芸者と堅気の娘の両手に花.どちらの宅でも縁切りを言い出せない.縁切榎の力を頼ろうと板橋へ行くと,当の娘達と出くわす.どうしても俺を取ろうという性根に感動すると,2人口をそろえてあなたと縁が切りたい. |
縁切榎 |
はなしの足あと | |
主人公の野呂井は,浪花町(中央区)に住む芸者小いよと六間堀(江東区)に住むおとめとの間を行ったり来たりする.縁切榎(板橋区)は石神井川にかかる板橋のそば. |
はなしの人びと |
小いよ | こいよ | 浪花町.芸者. |
仙 | せん | 元両国の船宿の奉公人.半六の妻. |
とめ | とめ | 本所六間堀で本庄彦兵衛の娘.22歳. |
仲 | なか | おとめの下女. |
野呂井照雄 | のろいてるお | 旗本の次男.35歳. |
本庄彦兵衛 | ほんじょうひこべえ | おとめの父.死亡. |
山野半六 | やまのはんろく | 橘町.道具屋美濃屋.51歳. |
掲載 090101