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      はなしの名どころ目次
 旅のはなし40席(50席改メ)

 言い立ていろいろ    | 黄金餅 ○ | 十八檀林 ○ | 五目講釈 ○ | 狐つき □ |
 見立てさまざま | 城木屋 ○ | 大阪名所夫婦喧嘩 □ | 近江八景 ○□ | 橋の結婚 ○ | 魚の狂句 □ |
 市中を行く | 円タク ○□ | 堀の内 ○ | 阿武松 ○ | 王子の幇間 ○ |
  | らくだ ○□ | 田楽喰い □ | 崇徳院 □ | 鷺とり □ | 鰻屋 □ |
 江戸近郊 | 無筆の女房 ○ | 芝居風呂 ○ |
 上方近郊 | 明石飛脚 □ | 不精の代参 □ | 逆い夢 □ | 苫ヶ島 □ | 大師めぐり □ |
 旅の落語 | 三人旅 ○ | 東の旅 □ | 竜宮界 □ |
 らくご、の、じけん | 阿弥陀池 □ | お血脈 ○ | 付き馬 ○ | 花見酒 ○ |
 名所巡り | 京見物 ○ | 猿後家 □ | 播州巡り □ | 兵庫船 □ |
 見知らぬ土地へ | 天狗裁き □ | 指仙人 ○ | 南極探検 ○ | 佃島 ○ |

○は東京落語 □は上方落語

落語と旅
 「三人旅」のような旅の落語ばかりでなく,落語はいろいろな場所で物語を紡いでいます.落語に出てくる人物たちは,てくてくと日本中を歩いています.落語に登場する舞台を訪ねる自分も旅してきました.そればかりでありません.落語という芸は,時速4キロメートルの人の歩みや,秒速1秒の時の流れといった縛りをこえて,空間も時間も自由に駆けめぐります.
 日本各地の変わった風物やおいしい食べものを連ねて,旅行気分を盛り上げる旅番組みたいな落語や,名所を一つずつ訪ねていくガイドブックのような落語もあります.地名をならべると言っても,講談のように描写の一部ではなく,地名を何かに見立てた洒落た言い立てもあります.ここでは,いわゆる旅ネタといわれる旅の落語だけでなく,もっと,落語がいろいろな時代や場所を飛び回っていることについて,40席の作品ごとに書いて行きたいと思っています.

 ところで,下の図をご覧下さい.左が,大阪市,右が東京23区です.左図の黄色い点線は,JRの大阪環状線を表しています.船場も,キタもミナミも新町もこの中にあります.上方落語の住人は,ほぼこの点線の中で活躍していると言ってよさそうです.この範囲をこえるとちょっとした遊山や旅になるのでしょう.
 東京23区の図に描かれた黄色い点線はJRの山手線を表しています.江戸・東京落語の住人の活動範囲は,この枠にはおさまりません.よくぞ山手線といったもので,黄色い枠内には江戸城,麻布,番町などがあり,この中で活躍するのは武家が中心です.江戸ッ子たちはそれよりも下町側,おおよそ緑色の点線の範囲で活躍しています.品川や板橋は,もう東海道や中山道の宿場にあたり,この範囲の外になってしまいます.



"旅のはなし"の構成は
 誰がこの噺を作ったのかとか,どんな人が演じているかなどの,噺の成立に関する話題と,その噺の舞台となる地図を最初に掲げました.
 "大あらすじの"パートには,忙しい人向けの2行あらすじを記しました.
 "こぼれ話"のパートには,取り上げた噺をご存じない方には申し訳ないですが,詳しい筋立てや噺の落ちが書いてあることもあります.
 あとは,その噺に関して思いついたこと,思い入れのようなことがらを綴っています.地名の説明や実踏のための交通の便などの情報面をメインにしたり,会話風にしてみたりと,形にこだわらずに書きました.
 "はなしの足あと"のパートには,どんな道中付けや地名が出てきたかを列記したり,関連する落語のあらすじを書いたりしました.